意外と知らないデング熱。
一般的に言われる死亡率が1%未満だからって侮ってはいけません。
風邪だと思って適切な処置をしないまま放置してしておくと、重症化に繋がり一気に死亡率が26%になります。ぜひ正しい知識を身に着けてください。
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デング熱とは
蚊を通じて感染する病気(ウイルス)です。
昼間に活発な行動をするヒトスジシマカとネッタイシマカという種類のヤブ蚊を通じて感染する病気です。
致死率は1~5%ほどであり、風邪によく似た症状で放置されやすく重症化に陥る場合もあります。
第2次世界大戦以降から世界的に広まり、1960年より急激に発生数を伸ばしました。
主に赤道直下の常夏の国シンガポールが主な流行地域であり、2013年度は6名の方がこのデング熱で亡くなっています。
これはお年寄りや治療が遅れた作業員との事。
日本でも第2次世界大戦中は20万人に発病したといわれて、長い時間をかけて沈静化したものの2014年8月約70年ぶりに20代の女性の感染が確認されました。
代々木公園で感染されたといわれ、公園は一時封鎖し消毒作業が行われました。
デング熱の症状について
潜伏期間は3~7日程で、
主な症状としましては、
- 突然の発熱(38℃以上)で始まり、
- 目の奥の痛み
- 頭痛
- 筋肉痛
- 関節痛
- 下痢
- 嘔吐
を伴います。
発症後は1~2日目の間に紅斑が現れ、4~7日目頃には胸部・腹部に発疹が走り、手足に広がります。
まれに鼻や口などの粘膜から出血がある場合もあります。
症状は1週間前後で無くなり、90%以上の方は後遺症無く回復します。
他の感染症とは対照的に、栄養を多く摂っている乳幼児・子供のほうが病気にかかりやすく重症化しやすい傾向にあります。
大人に比べて症状が軽く、風邪や胃腸炎と間違えやすいので子供の健康状態には注意が必要です。
また、喘息や糖尿病などの持病がある方が感染すると命にかかわる場合があります。
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デング熱の予防策。発病した際の治療、ワクチンについて
予防策としましては以下の事が挙げられます。
- 蚊にさされにくい長袖、長ズボンの着用。
- 家の出入り口を開けっ放しにしない、喚起の際は網戸を使用する。
- 蚊取り線香、虫よけスプレーの使用。
- 雨水をバケツや植木鉢などに貯めない、池に近寄らない。
- 公園、ゴルフ場ではヤブなどに入らない。
もし発病の恐れがある場合はすぐ病院にいきましょう。
デング熱は決められた治療法はなく、治療は症状に応じた対症療法が基本になります。
一般的に解熱作用のある薬の服用、点滴、水分補給をしながら免疫力で回復を待ちます。
海外の往来歴がある場合は入院が必要になる場合もあります。
デング熱には今のところ有効なワクチンが無いので、ひたすら蚊にさされないよう気を付けるしかありません。
マレーシアでは2018年までにワクチンを開発するとの事などで、ぜひ期待したいです。
エボラ出血熱もアフリカで流行している怖い病気なので注意が必要です。