ひまし油と言えば、多くの人は下剤を連想すると思いますが、他にも工業用の原料や化粧品、医薬品として幅広く使用されています。
また、ひまし油を使うと様々な病気や美容、ダイエットなどにも効果がある万能薬だという方もいますが、どのような効果があるのでしょうか。
また副作用の危険は無いのでしょうか。
ひまし油について、使い方も含めてご紹介します。
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ひまし油とは?どんなことに使用しているの?
ひまし油とは、トウダイグサ科植物の唐胡麻(トウゴマ)の種子から採る植物油(植物オイル)のことを言います。
成分は、天然成分なので抽出方法などにより異なりますが、リシノール酸87%、オレイン酸7%、リノール酸3%、パルミチン酸などが3%で構成されています。
ひまし油は、粘度や比重、流動性が大きいので次のような用途に使われています。
・工業用原料・・・作動油、廃てんぷら油凝固剤、潤滑油、塗料、インキ、ポマード、ワックス、ナイロンなど。
・医薬品・・・便秘や食中毒、消化器官の検査・手術前後における腸管内容物の排除。
宿便の排除いわゆる下剤ですね。
・化粧品の原料・・・石鹸やリップクリーム、口紅、ヘアケア、乳液、美容オイルなどの化粧品の原料としても使われています。
ひまし油の副作用による危険性は?
ひまし油を医薬品として使用している場合、商品の注意事項や副作用について、主に次の表示があるので、しっかり読みましょうね。
・急性の腹痛や痙攣性便秘の場合、蠕動運動亢進作用によって症状を悪化する恐れがあります。
・妊婦または妊娠している可能性のある方は、子宮収縮を誘発して流早産の危険性があります。
・副作用として、腹痛、吐き気、発疹を起こすことがあります。
医薬品として使用する際に不安があれば、医師や薬剤師に相談しましょう。
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ひまし油の美容への使い方は?注意することは?
ひまし油は、天然成分で人体にも良く美容にも効果があると言う方もいますが、注意すべきこともあるので、ご紹介します。
・顔に塗るリップクリーム・・・顔のシミ取りに使用するひまし油を、リップクリーム代わりに唇に塗ると滑らかになるという方がいますが、逆にひまし油が配合されているリップで唇があれたと言う話もあります。
他人には効果があるが、自分にはアレルギーが出るということは、よくあることなので、異常な症状がでたときは原因がわかるまで、使用は控えた方が良いでしょう。
・シミ・・・ひまし油と重曹で作ったカソーダでシミが無くなる効果があると言われますが、効果については科学的根拠が十分ではなく、賛否両論があります。
高額なレーザー治療ではほぼシミは無くなりますが、カソーダを使用する際は、目立たない場所で試してみて、使用方法をしっかり守りましょう。
顔のシミの場合は特に注意が必要です。
不安がある場合は避けましょう。
・髪の毛・・・白髪や薄毛の人に、ひまし油だけを使用するのはおすすめできません。
理由としては改善効果が医学的に証明されていないことです。
改善効果があれば既に医薬品で使用されているでしょう。
日常の食生活の改善や東部マッサージ、医療機関や通常の育毛剤の使用をおすすめします。
・イボ・・・医学的に治療しても良くなるものとならないものもあります。
ひまし油と重曹で治るという保証はありません。
症状が悪くなったら使用はやめて、皮膚科で診断を受けましょう。
・ダイエット・・・ひまし油をお腹に貼ってダイエットに成功したという方がいますが、それだけでダイエットすることはあり得ません。
効果があるのは、食事のバランスと適正な運動です。
ひまし油の病気への使い方は?どんな効果があるの?
医療関係では、いわゆる下剤として使用しているのがほとんどです。
下剤としての効果はあります。
・子宮筋腫・・・子宮筋腫には種類があり、治療法も薬物療法と手術療法があります。
子宮筋腫が原因で不妊や流産を繰り返すこともあります。
民間療法は絶対だめとは言いませんが、婦人科など適切な医療機関での治療をおすすめします。
・宿便・・・宿便は長い間腸に溜まっている便のことを言いますが、実際には医学的に確認されたことはありません。
あるのは通常の便です。
通常の便秘解消にひまし油は使用されています。
・花粉症・・・原因が様々あり、それぞれの症状に合わせた治療法をしなければありません。
ひまし油など民間医療の多くは医学的効果があるとは言えません。
・白内障・・・白内障は目の水晶体が白く濁って視力が低下する病気ですが、多くは加齢によるものです。
日常生活に支障がある場合は手術する必要がありますが、初期の頃は点眼によって進行を遅らせる場合があります。
しかし点眼によって症状が改善することは無く、ひまし油を点眼しても、水晶体の濁りを無くすことはできません。
・目やに・・・目の代謝活動や目の炎症反応によって、出ると言われています。
原因や症状によっては、悪化する恐れもあるので、眼科の診察を受けましょう。
・目薬・・・炎症や痛みの鎮静効果があると言われていますが、自分で薄めての使用はやめましょう。
試験データによると目に対しての刺激性はほとんどありませんが、軽度のものはあったです。
眼科で症状に合った適正な濃度に処方してもらったものを使用しましょう。
・飛蚊症・・・飛蚊症が老化によるものならば、治療方法はありません。
飛蚊症がひまし油で治ったという方がいますが、飛蚊症の急な変化は目の病気の恐れがあります。
眼科で適切な診察を行った方がよいですよ。
・皮膚病・・・皮膚病にひまし油を使用すると、一度症状が悪化した後悪いものが出て、そこから良くなるという方がいますが、厚生労働省は好転反応に科学的根拠はないと断言しています。
皮膚病は自分で判断せず、皮膚科で適切な診断を受けましょう。
アトピーなど悪化する恐れがあります。
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