熱湯や火など高温なものに触れてしまい、
やけどした場合には、
すぐに患部を冷やして病院へ行こうとしますが
低温やけどの場合は軽く考えてしまい、
治療をおろそかにする場合があるそうです。
しかし、
低温やけどは皮膚内部のやけどのため、
表面的には分からなくても
重症化してしまう場合があり、
実は注意が必要なのです。
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低温やけどの原因は?
低温やけどになってしまう原因は、
皮膚の同じ部分に
体温より少し暖かい程度の温度が
長時間接触することで、
皮膚の深層部にまでやけどが及ぶことです。
注意したいのが、
カイロや湯たんぽ、電気ストーブなどです。
体温より少し高い程度の温度ですと
長時間経過しても
「熱い」とは感じずに「温かく」感じるので
危機感が薄れてしまいがちですが、
低温やけどは重症化する場合もあるので
注意が必要なのです。
また、
低温やけどが発生する条件は、
「長時間」
「直接」
「皮膚の弱い人」
「熱があたっている部分の圧迫」
が熱源に接しているということです。
「長時間」の具体的な期間は熱源の温度によりますが、
おおよそ5時間から10時間程度
ではないかと言われています。
そして、
皮膚が熱源に
「直接」接触し密着することによって、
熱が内部まで伝わってしまいます。
また、
子供や高齢者など「皮膚の弱い人」などに
生じやすいといわれています。
また、長時間皮膚の薄いところに熱が加わることに加え、
そこに圧力が加わると低温やけどが悪化すると言われています。
(圧迫・圧力とは、高齢者など寝返りの打ちづらい方が、
長時間、同じ姿勢でいることにより、
床に接している部分に自分の体重が加わり、
くるぶし、かかと、膝の裏、仙骨部など
皮膚の薄いところにかかる圧迫のことです。)
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低温やけどの症状は?水ぶくれは?
低温やけどは、
熱が長時間かけて皮膚に伝わる為、
皮膚の内部に熱が達してしまいます。
やけどはレベルによって
Ⅰ度→浅達性Ⅱ度→深達性Ⅱ度→Ⅲ度
と分類されていますが、
Ⅰ度の場合、
赤みと軽い痛み程度でおさまります。
Ⅱ度の場合、
水ぶくれや強い痛みが続きます。
ひどい場合は
水ぶくれは白色で深層部までやけどした状態となります。
Ⅲ度になると細胞が壊死した状態となってしまいます。
その場合には、皮膚移植も考えられることとなります。
水ぶくれができた場合は、
自分で破ったりせずに病院へ行ってください。
破ってしまうと
細菌に感染する可能性と
傷痕が残りやすくなる可能性があります。
もしも水ぶくれが破れてしまった場合は、
薬は塗らずに減菌ガーゼで患部を覆います。
できるだけ早い段階で病院へ行き
治療してもらってください。
その際何科を受診するんだっけ、
とパニックにならないよう皮膚科を受診されてください。
低温やけどの治療法は?
低温やけどの治療方法には
薬を塗る「保存的治療」と
植皮術を行う「外科的治療」があります。
以前は、
傷を消毒後に軟膏を塗って
乾いたガーゼを毎日交換する方法がとられていました。
現在では「湿潤療法」(モイストヒーリング)
の治療効果に注目されています。
傷口から出る滲出液には
皮膚の成長因子が多く含まれているとし、
これを傷口に覆わせることで治療する方法です。
傷の治る期間が早く、
傷痕が残りにくいと言われています。
治療方針が変われば、
通院の回数や治療費など他のことも変わってきますので、
少しでも治療に不安を感じた場合、
医師に確認されてみてはいかがでしょうか。