原因不明の
頭痛、めまい、耳鳴り、難聴、不眠などで
つらい思いをしていませんか。
もしかしたら、
これらの不快な症状の原因は
脳過敏症候群(のうかびんしょうこうぐん)
のせいかもしれません。
脳過敏症候群とは、
脳の興奮が収まらない状態が続くことをいいます。
通常脳は、光など何らかの刺激で興奮しても
次第に平静を取り戻し興奮は収まります。
しかし脳過敏症候群になると、
刺激がなくなった状態でも脳の興奮状態が続きます。
この興奮状態によって、
めまい、耳鳴り、難聴、不眠といった
症状も起きてしまいます。
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脳過敏症候群とは?
もともと片頭痛を持つ人や片頭痛を持つ家系の人、
片頭痛体質の人が
片頭痛などの慢性頭痛を長期間放置または、
適切な治療をしなかった為に
加齢とともに脳が興奮しやすい状態となります。
脳の状態が変わってしまうのです。
顔から頭にかけて
三叉神経という神経が集まっています。
この三叉神経は、
頭の中にある血管を覆うようにして伸びています。
血管は、収縮と拡張を繰り返すことで
血液の流れを調整しています。
しかし脳が興奮すると、
血管の収縮力が弱まり膨んでしまいます。
この膨らんだ血管が神経を刺激して、
頭痛が起こります。
市販薬などを服用して痛みを消しても、
根本的な治療を行なわないと
脳の興奮は収まりません。
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脳過敏症候群の症状は?耳鳴り、めまい・不眠
特定の光や刺激により、
脳の後ろ側にある後頭葉だけが興奮しますが、
脳過敏症候群が起こると、
興奮が脳全体に起こります。
後頭葉の興奮は、
目から視神経を介して後頭葉から始まり、
その興奮は脳の横の部分、
前方、全体へと次第に広がります。
脳の横側は、
音の中枢になります。
この周辺に興奮が広がると、
耳鳴りが起こります。
さらに前方にまで興奮が広がると、
不眠の症状が起こります。
興奮が前頭葉にまで伝わると、
攻撃的になるなど
性格までかわってしまうこともあるそうです。
脳過敏症候群の治療や薬は?漢方は?
脳過敏症候群は、
正しい診断と治療を行うことが難しいといわれてます。
頭痛外来のある病院や、
頭痛の専門医がいる病院を選んでください。
脳過敏症候群かなのかどうかは、
脳波の計測で分かります。
MRIやCTスキャンでは解明しません。
脳波の計測は、
暗所にてフラッシュの光を瞬間的に当てることで、
脳波の波形を測定して診断します。
計測の所要時間は10分~15分程度です。
治療法は、薬物治療となります。
トリプタン製剤や、
三環系抗うつ薬であるトリプタノール、
めまいがある場合には、
デパケンやりボトリールなどが処方されます。
脳過敏症候群の場合、
市販薬では、
一時的に痛みを止めることが出来ても
痛みの原因に効くことはありません。
漢方薬にも効果が期待できるものもあります。
ただし漢方薬は、
症状以外にも体質や気質、生活習慣なども勘案して
選ばなければいけませんので、
病院で処方してもらったり、
漢方専門の薬局で相談の上
選ばれることをおすすめします。