身体全体の筋肉を覆う筋膜は、筋肉以外にも神経や内臓器官とも連結し、筋収縮時の滑りや身体のバランスを支えています。
この筋膜は部分的な負担がかかることでよじれが生じ、場合によっては筋収縮の滑りがスムーズにいかず、身体全体のバランスまで悪くなってしまうことがあります。
その筋膜に刺激を与えてよじれを解消し、身体全体のスムーズな動きを回復させるのが、筋膜リリースの目的です。
ただし、筋膜リリースには効果的なやり方があり、やりすぎると翌日身体が痛いなど、筋肉や皮膚を傷めることがあります。
そうならないために、筋肉リリースの効果的なやり方と、注意することをご紹介します。
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筋膜リリースの効果的なやり方は?
筋膜リリースには道具を使わない方法と、フォームローラーなど器具を使う方法がありますが、今回はフォームローラーを使う方法について説明します。
フォームローラーは、直径約14㎝、長さ約32㎝の表面が凸凹ですが、ゴムのように弾力性がある円柱状の器具です。
フォームローラーは、基本的に次のような使い方をします。
①筋膜リリースは、体の部分ごとに行う・・・首、肩、肩甲骨、背中、腰、大腿、ふくらはぎなど部分別にリリースを行います。
②ローラーは凝っている部分ごとに使用する・・・凝っているなと思っている場所にローラーを置きます。
③ローラーをゆっくり回します・・・ゆっくりと気持ちが良いと思う強度で、筋膜に刺激を与えます。
④行う時間・・・長くて1分ほどで良いです。
筋膜リリースをするとどうなるの?
筋膜リリースローラーの表面には3種類程度の凸凹があり、転がすことで筋膜に刺激を与えますが、次の効果があります。
・筋膜のゆがみ解消・・・筋膜の部分的なゆがみを解消し、筋肉のスムーズな動きを回復します。
・肩こりなど、身体の凝りの改善・・・ローラーの凸凹で刺激を与えることで血流が良くなり、身体の凝りを改善します。
・腰痛を緩和します・・・腰回りの筋肉をほぐすことで、慢性化した腰痛を緩和します。
・筋肉の滑りをよくする・・・よじれた筋膜をほぐして整えることで、元々のスムーズな筋肉の収縮や滑りを良くします。
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翌日痛いばあいはやりすぎ? 注意することは?
基本的に筋膜リリースローラーを行う時間は、部分別1か所につき長くても1分ほどです。
あまりやりすぎると、筋肉や皮膚を傷つけることがあるので、次の注意事項を守るようにしてください。
①リリースのときは力を抜く・・・力を入れると筋肉が硬くなり、リリースの効果がでません。
②痛みがあるときはすぐやめる・・・リリースは気持ちが良い程度の刺激で行います。痛みがあるのは筋膜や筋肉が損傷や炎症を起こしている可能性があります。
③皮膚を傷めるまでしない・・・摩擦の刺激が多いので、やりすぎることで皮膚を傷めることがあります。これでは逆効果です。
④翌日痛いのはやりすぎ・・・運動した後、翌日に筋肉痛になることがありますが、筋膜リリースで翌日痛いのは必要以上に強度が高すぎるか、やり方が間違っているかです。やりすぎなので、無理をしないように行ってください。
⑤不安な場合は専門家に・・・どうもやり方がわからない、やると痛みがあるなど筋膜リリースがうまくできない人は、思い切って専門家に相談して施術を受けることもおすすめです。