身体の成長や健康維持に良いとされるアミノ酸の一つ「アルギニン」をご存知でしょうか。
健康食品として販売されているため、店頭で見かけたことがある方もいるかもしれませんね。
しかし、アルギニンがどのようなものなのか、理解しきれていない人が多いようです。
そこで、本記事ではアルギニンについてわかりやすく解説します。
アルギニンとは何か、何に良いのか、副作用はあるのか、どのような食材や飲み物に含まれているのか、などについて興味を持たれた方は、ぜひ参考にしてください。
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アルギニンとは?何に良い?飲むとどうなる?
アルギニンとは?
アルギニンは、アミノ酸の一種で、タンパク質の構成成分の1つです。
体内で作り出せるアミノ酸なので非必須アミノ酸と言われていますが、体内で作り出せる量が少ないため、不足する分は食事やサプリメントなどで補う必要があります。
必要摂取量(成人)は、1日に2,000mg~4,000mgと言われています。
アルギニンは何に良いの?
アルギニンは、男性女性、中高年などを問わず、下記の効果があると言われています。
①免疫機能の強化
免疫機能を強化することにより、免疫機能が向上するので、病気やウイルスから身体を守ります。
②成長ホルモンの分泌促進
成長ホルモンが脳下垂体からの分泌することを促進すると言われています。
成長ホルモンが分泌すると、細胞の再生や修復が促進され、身体の健康を保つことができます。
③血管拡張作用
血管が拡張することで、血液の流れがスムーズになり、血圧の上昇を抑えることができます。
④アンモニアの代謝促進
アンモニアは、筋肉の疲労物質として知られており、アルギニンの摂取によって、アンモニアの代謝を促進することで、疲労回復することが期待されます。
⑤筋肉増強
筋肉増強に役立つとされ、成長ホルモンの分泌を促進し、筋肉の修復や再生に必要な栄養素を身体に供給することができます。
⑥疲労回復
疲労回復にも役立ちます。アルギニンは、血管を拡張する作用があるため、疲れた身体をリラックスさせることができます。
また、アンモニアの代謝により、疲労回復を促進することが期待されます。
アルギニンとシトルリンの関係は?どんな人が飲むの?
アルギニンとシトルリンの関係は?
アルギニンとシトルリンは、両方ともアミノ酸の一種です。
シトルリンは、体内に入るとアルギニンに転換し、一酸化窒素(NO)を作ります。
一酸化窒素の役割は?
一酸化窒素(NO)は、多くの生理学的プロセスに関与する分子です。
主な役割は、血管拡張を促進することで、血液の流れを改善することです。
NOは、内皮細胞から放出され、周囲の平滑筋細胞を弛緩させ、血管を拡張させます。
これにより、血流が増加し、組織や臓器に酸素や栄養素が供給されます。
アルギニンは、どんな人が飲むのか?
①スポーツ選手やアスリート
運動時に筋肉への血流を増加させることができ、筋肉のパフォーマンスを向上させると考えられています。
②高血圧症患者
アルギニンは、血管拡張効果があるため、高血圧症の患者にとっては血圧の改善に役立つとされています。
③心臓病患者
アルギニンは、血管を拡張することで、心臓への酸素や栄養素の供給を増加させることができます。また、抗酸化作用があるため、心臓病の予防にも役立つとされています。
④インスリン抵抗性や糖尿病患者
アルギニンは、インスリンの分泌を促進し、グルコースの利用を促進するため、インスリン抵抗性や糖尿病の改善に役立つとされています。
ただし、アルギニンを摂取する前には、医師に相談することをおすすめします。
特に、持病やアレルギーがある場合や、他の薬やサプリメントを服用している場合は、相互作用が起こる可能性があるため、注意が必要です。
アルギニンに副作用はあるの?
アルギニンの副作用は?
アルギニンは、アミノ酸の一種であり、通常は人体内で生成されます。
一般的に、アルギニンの適切な使用による重大な副作用は報告されていません。
しかし、以下のような軽度の副作用が知られています。
①胃腸の不快感
高用量のアルギニン摂取によって、腹痛、下痢、吐き気、消化不良などの症状が起こることがあります。
②アレルギー反応
アルギニンに過敏症のある人は、皮膚かゆみ、発疹、呼吸困難などのアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
しかし、アルギニンの摂取による重大な副作用は、健康な人に対して推奨される適切な用量に従う限り報告されていません。
ただし、心臓病、高血圧、腎臓病などの既往症がある人は、医師と相談した上でアルギニンの使用を検討する必要があります。
特に高血圧や心臓病で血管を拡張するための薬を服用している方は、アルギニンにも血管の拡張する働きもあると言われていますので、専門医の指示に従うようにしてください。
アルギニンを含む食材は?多い飲み物は?
アルギニンは体内で作られますが、身体に必要な量としては不足することもあります。
そのため、食材やサプリメントによって不足分を補うことが必要です。
アルギニンを含む食材や飲み物には、一般的に下記のものがあります。
アルギニンを多く含む食材
必要摂取量は、成人で1日に2,000mg~4,000mgとされていますが、アルギニンを含む食材(可食部100g当り)としては、下記のものがあります。
- 高野豆腐 4,100mg
- 落花生(大粒種) 3,300mg
- バターピーナッツ 3,000mg
- 大豆 2,700mg
- 油揚げ 2,000mg
- 海老 1,800mg
- 手羽(皮付き・生) 1,700mg
- マグロ(キハダ) 1,300mg
- 卵黄(生) 1,200mg
- むね(皮付き・生) 1,200mg
- マカダミアナッツ 1,200mg
- うなぎ(養殖・生) 1,100mg
- ニンニク 1,000mg
- 納豆(ひきわり) 1,000mg
アルギニンが多い飲み物は?
アルギニンが多く含まれているという飲み物は、サプリメントやアルギニンを含有しているという栄養補助飲料からアルギニンを摂取することになります。(100g当り)
- 牛乳 110mg
- キリンメッツアルギニンVパワフルエナジー 143mg
- オリヒロシトルリン+アルギニンMegaPower4000
容量50mlの中にアルギニンとシトルリンがそれぞれ2,000mg配合されています。 - エナジードリンク レッドブル 120mg
- 集中リゲイン 527mg