便の色について
便は水分量が多いと薄い色の便になります。
通常の健康的な便は黄色や茶色といわれ、
水分量は全体の約75%といわれています。
大腸内に長くとどまった場合には色が濃くて
水分量が少ない固い便となり、
留まる時間が短い場合は、
薄い色で水分量も多い柔い便となります。
便の色が薄い・白っぽいのは?
健康診断なのでバリウムを飲んだ場合、
白い便となるのはよく知られていますが、
それ以外にも白色の便が出ることがあります。
便は肝臓から生成される胆汁の影響で、
黄色から茶色となります。
これは胆汁に含まれる
ビリルビンという物質の色なのです。
胆汁は食べた物を消化するための消化酵素で、
肝臓で作られて胆管を通り
十二指腸で出されます。
しかし、何らかの原因で
胆汁が分泌されくなってしまうと
白い便となります。
便の色が灰色や白っぽい薄い色の場合は、
次のように消化に問題がある可能性と
病気の可能性が考えられます。
1.タンパク漏出性胃腸症
2.胆石症、胆管がん
3.膵臓がん
4.ウィルス感染
5.便秘薬や下剤
タンパク漏出性胃腸症
消化器官内が異常を起こし、
腸からタンパク質が失われてしまう病気の総称です。
血液中にある
タンパク質が減少してしまうことで、
下痢や腹痛、むくみ、腹水などの症状が現れ
白っぽい便が出ることもあります。
胆石症、胆管がん
胆石症や胆管がんの場合、
背中やみぞおちに違和感があったり、
ひどい場合には、
疝痛発作(せんつうほっさ)という
転げ回る程の激痛に襲われることもあります。
膵臓がん
膵臓がんなどの膵臓の病気が原因の場合、
膵臓が大きく腫れ上がってしまい、
胆管が圧迫されて胆汁が詰まり
便が白くなることがあります。
膵臓がんは、
かなり進行しないと症状が現れない病気ですが、
なかには食欲不振や胃もたれなどを訴える人もいるようです。
ウィルス感染
ロタウィルスに感染した場合便が白くなります。
「白色便性下痢症」とも言われ
水のような多量の下痢をして
便の色が白くなります。
また激しい嘔吐も一緒に起こります。
ロタウィルスの感染で便が白くなるのは、
ウィルスを早く体外へ排出するために
腸の運動が異常に亢進してしまい、
胆汁の生産や分泌が追いつかない状態となった結果だといわれています。
主に生後半年~2歳の子供や乳幼児が感染します。
ロタウィルスに感染した場合には病院での治療が必要になります。
合併症を起こすと
重篤な症状になる可能性があるため、
すぐに病院へ行き受診してください。
便秘薬や下剤
便秘薬や下剤に含まれる、
アルミニウム塩や珪酸の影響によって便が白くなることもあります。
腸内環境の改善には、 緑黄色黄色野菜や海草類などを
バランス良く摂取してください。
中性脂肪の多い肉ばかり偏って摂取していると便の色が悪くなるだけでなく、
胃がんや大腸がんを引き起こす原因にもなります。
あとは腸内環境を良くするために、ビフィズス菌や乳酸菌を積極的に摂取して、
腸内に善玉菌を取り入れることを心掛けてください。□