「顔の片側だけ痛い!」
それでもでき物もなく、目に見える症状がないとお医者さんに行きにくいものです。
そんな顔面痛は自分では原因も病名もなかなか見当もつきません。
そもそも何科を受診すればよいのかもわからない、ということもありえます。
ここでは、そんな顔面痛について解説していきます。
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顔の片側に起こる顔面痛、それってもしかしたら三叉神経痛かも?
顔の左右どちらか片方に激痛が起こる、そしてそれは数分で治まる、
という症状が繰り返されるのならば、それは「三叉神経痛」かもしれません。
三叉神経痛で感じる痛みは特徴的で、非常に強く「刃物で刺刺されるような」「電気が走るような」と言った表現がされます。
痛む時間も一瞬の走るようなと言われるような数秒から長くても、数十秒程度です。
絶対ではありませんが、顔の特定の場所を触ると痛みが発生するのも三叉神経痛の特徴です。
もし、鼻の横、小鼻のあたりなどを触ると痛みが走るという場合には、
三叉神経痛を疑いましょう。
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三叉神経痛とはどんな症状?何科を受診すればいいの?
三叉神経痛は、先ほど紹介した通り、突発的で非常に強い顔面痛です。
40歳以降の女性に起こりやすく、しゃべる、顔を洗う、歯をみがく、化粧をする、ひげを剃る、冷たいものを飲む、噛むといった動作やある部位を触ることによって痛みが誘発されるのが特徴です。
さらに、患部を触ると痛みが増幅するという特徴もあります。
激しい痛みを感じる直前には、患部に痒みや違和感といった症状を感じることがあります。
これまで、三叉神経痛の原因は解っていませんでしたが、
最近では、ほとんどの場合、頭蓋内ないし脳に原因があることが分かってきました。
脳幹に三叉神経が入る入り口の部分があります。
この部分に細い血管が触れることで神経を刺激し、痛みを引き起こしていたのです。
三叉神経痛を診てくれるのは、脳神経外科、神経内科、麻酔科(ペインクリニック)です。
受診する科によって、治療法が異なります。
最初に三叉神経痛かもしれない、と疑っている状態であれば、最初は神経内科を受診するのが良いでしょう。
三叉神経痛の治療方法 緩和のキーワードは鍼灸、ツボ治療とトリガーポイント!?
三叉神経痛の治療方法は、大きく4つあります。
「薬物療法」「ブロック療法」「手術」「ガンマナイフ」です。
薬物療法では、神経の伝導を抑える薬剤であるテグレトールが良く効く特効薬のように使用されます。
最近では、ボツリヌス菌毒素を三叉神経に投与すると、三叉神経痛が緩和される可能性も発表されています。
また2010年には 武田鉄矢さんがCMしている神経障害性疼痛の薬のリリカカプセルという疼痛治療薬が三叉神経痛にも適用できるようになっています。
ブロック療法は、麻酔薬等で神経を鈍くする方法で主にペインクリニックで用いられ一定の効果が得られていますが、長期的には再発が多いとも言われています。
手術では、圧迫している血管を神経に当たらないようにします。
根治的な治療になりますが、後遺症として手術した側の聴力低下の報告もあります。
手術を受ける場合には、経験豊富な名医と言われているような医師のもとを訪ねた方が良いかもしれません。
ガンマナイフとは、高齢者のように手術のリスクが高いと想定される場合に、用いられる治療法です。
ガンマナイフによって三叉神経の根元に高線量を照射し、痛みを伝える神経をブロックすることで痛みを消失または軽減させます。ガンマナイフは保険適用外というのが難点です。
トリガーポイントとは、肩こりなどでマッサージを受けたときに「痛みの根源」と感じる部位です。
圧迫するとその部位から、離れた目の奥などが痛んだりします。。
このトリガーポイントは「筋硬結」いって筋繊維が硬くなった状態になっているので、血流やリンパの流れを妨げてしまっています。
これが慢性化することで三叉神経痛を起こしている場合があります。
ですから、鍼灸やマッサージでトリガーポイントを解消することで症状が改善されることがあります。
鍼灸治療として首や肩甲間部への刺激が効果的だと言われています。
特に、後頚部の髪の生え際の少し上ある「天柱」と呼ばれるツボへの刺激が三叉神経痛には有効です。