京都の三大祭りの一つとして有名な「葵祭」ですが、どのようなお祭りでしょうか?
京都と言えば祇園祭や時代祭、お盆の大文字が有名ですが、
それと並ぶ新緑の美しい季節に行われる「葵祭」についてご紹介します。
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葵祭とは?由来は?
葵祭のその歴史は何と平安時代から続く国家的行事で、今日本にある祭の中でも
平安時代の王朝の風俗の伝統が残されている貴重な祭です。
京都の下賀茂神社と上賀茂神社の例祭で、昔は「賀茂祭(かもまつり)」や「北の祭り」と呼ばれていました。
今現在のような「葵祭(あおいまつり)」と呼ばれるようになったのは江戸時代で
祭に使われる車や衣装、牛や馬に至るまで全部を葵の葉で飾るようになったことから
この名前で呼ばれるようになったとされています。
使われている葵の葉は、フタバアオイで毎年二つの神社から御所に奉納されています。
祭の起源は1400年前の欽明天皇の時代に、作物がなかなか実らなかったことから
五穀豊穣を願ったことが始まりとされ、現在に至っています。
それ以降、戦国時代や、明治維新の頃、また第2次世界大戦前後に中断されたことはあったものの
平安の時代の王朝の伝統は守られ受け継がれてきました。
この祭りの見どころは、路頭の儀と呼ばれる行列で、勅使や検非違使を始め、内蔵師、山城師、
牛車、風流傘、斎王代などが、まるで平安時代から抜け出したかのような姿で列を作ります。
京都御所を出発しするその行列は、総勢約500人、馬36頭、牛4頭、牛車や輿が列を作り
下鴨神社へとの約8キロの距離を上っていきます。
下鴨、上賀茂の神社での、勅使が御祭文を読み上げ、御幣物をお供えし、神馬の引き回しや
舞の奉納なども見どころです。
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葵祭の日程は?交通規制は?
葵祭は毎年「5月15日」に執り行われます。2016年の今年は日曜日になるので
例年以上の観光客が京都の街に押し寄せそうですね。
当日の行列のコースは、次のようになっています。
京都御所を出発 堺町御門(10時30分)→丸太町通、河原町通を経由し
→下鴨神社到着(11時40分)
下鴨神社での祭礼後、出発(14時20分)→下鴨本通りを経由→洛北高校前(14時40分)
→北大路通を経由し北大路橋(14時55分)→賀茂川提を通過し→上賀茂神社到着(15時30分)
と、このようなコースで行列は巡行していきます。
当日は、この行列の通る時間に合わせて
午前中は烏丸丸太町から河原町通りに入り、河原町今出川から下鴨神社へ続くコース
午後は、下鴨本通りから北大路通、北大路橋を経由し、賀茂川沿いから上賀茂神社までが
交通規制が行われます。
市内道路はこれ以外の場所でもかなりの渋滞が予想されるので、
下鴨神社へ行くなら京阪電車、上賀茂神社方面へは京都市営地下鉄などの
公共交通機関を利用するのがお勧めです。
葵祭の見どころ!観覧ベストポイントはどこ?
葵祭の見どころは色々ありますが、やはりあの平安時代から抜け出たような行列を
しっかりと見ておきたいのではないでしょうか?
そこでおススメの場所で一番確実に見られるのが、「有料観覧席」です。
「京都御苑の建礼門前南側(10時30分頃)」と「下鴨神社参道(11時40分頃)」に設置される
有料観覧席は一席2050円(パンフレット付き)で販売されます。
お求めはインターネットやコンビニ、旅行会社などで可能で2016年は4月5日(火)から
販売が開始されます。(詳しくは京都市観光協会HPへ)
有料観覧席なら、ゆったりと持ち込んだ食事をしながらでも(ごみは持ち帰りましょう)
行列を楽しむことが出来ますが、お金をかけずに楽しみたい方はこちらがおススメ。
下鴨神社内の糺の森(ただすのもり)の、瀬見の小川越しにある馬場で(5月3日にはここで
テレビでもよく紹介される流鏑馬行事が行われます。)森の木々に囲まれた中を
行列が通る様子がとても美しいです。
しかしかなりの人気スポットなので、最前列で見るなら行列が到着する2時間以上前から
待機した方がいいかもしれません。
もう一つは、下鴨神社を出発したあと、北大路橋を過ぎて
賀茂川沿いの道に入った行列を見るスポットです。
賀茂川から吹く心地よい風を感じながら行列が進んでいく様が楽しめます。
ここのおススメポイントは、行列が途中で止まることです。
信号待ちのせいなのですが、少し止まってくれると、写真にも上手く収められそうですね。
葵祭の歴代斎王代は?
葵祭の見どころの一つに、行列の中の一番の花形と言われる斎王代が
挙げられるのではないでしょうか?
斎王代というのは、二つの賀茂の神社に使えた未婚の内親王(女王)の事を斎王と言い
その斎王の代理という意味です。
美しい未婚の女性が務めるとあって、平安時代にもこの斎王代を見ようという人々が
殺到したと言われています。
女性にとっては憧れでもあるこの斎王代は毎年一般の方の中から選ばれるのですが
実際には斎王代を務めるための費用、数千万を負担できる人、ということで
京都に縁のある寺社や、文化人、実業家などの家の御令嬢が推薦され選ばれています。
京都の三大祭りの一つ、「葵祭」についてその歴史や由来、見どころや観覧スポット歴代斎王代についてご紹介しました。
当日はかなりの人出が予想されるのですが、事前チェックをしっかりして楽しみたいですね。