
ガランガラン…
神社の境内(けいだい)に響き渡る、 大きくて清らかな鈴の音。
心が洗われるような、 神聖な気持ちになりますよね。
でも、 いざ自分の番になると、
「ええと、何回鳴らすんだっけ…?」 「この強さで合ってる?」 「お賽銭の前?後?」
と、少し緊張しませんか?
自己流で鳴らしているけれど、 「もしかしたら、神様に失礼なことをしているかも…」 と、不安に思ったことがある方も多いはずです。
大丈夫です。
この記事を読めば、
- 神社の鈴が持つ「深い意味」
- 自信が持てる「正しい鳴らし方・作法」
- 意外と知らない「鈴にまつわるQ&A」
が、すべてわかります。
意味を知れば、作法は自然と身につきます。 これからの神社参拝が、 もっと心豊かで、素晴らしい体験になりますよ。
そもそも、神社の鈴はなぜあるの?3つの深い意味
なぜ、神社にはあの大きな鈴があるのでしょうか。 そこには、古くから伝わる3つの深い意味があります。
意味1:神様への「ご挨拶・合図」
最も一般的な意味合いです。
家のチャイムを鳴らすように、 「これから参拝させていただきます」 と、神様にご挨拶をするための合図です。
鈴の音で神様のお気付きを願い、 自分の存在を知っていただきます。
意味2:参拝者の「邪気を祓い清める」
鈴の高く澄んだ音色には、 古来より「邪気を祓う力」があると信じられてきました。
自分の心身についた穢(けが)れや邪念を祓い、 清らかな心で神様と向き合うための、 大切な「お清め」の意味があるのです。
意味3:神様の「お力を高める」
鈴の音は、 神様のお力(御神威:ごしんい)をより一層高め、 神様ご自身に元気になっていただく効果もあると言われています。
巫女さんが舞う時に使う神楽鈴(かぐらすず)も、 同じように神様を呼び、 その場を清めるためのものです。
【これで完璧】神社の鈴の正しい鳴らし方・作法5ステップ
意味がわかったところで、 いよいよ正しい作法を見ていきましょう。 とてもシンプルなので、すぐに覚えられますよ。
ステップ1:まず「お賽銭」を入れる
鈴を鳴らす前に、 まずは神様への感謝の気持ちとして、 お賽銭をそっと入れます。
ステップ2:「鈴緒(すずお)」を丁寧に持つ
鈴から垂れ下がっている太い綱を「鈴緒」といいます。 片手ではなく、両手で丁寧に持ちましょう。
ステップ3:大きく「振る」のではなく「揺らす」
力任せに前後や左右に大きく振るのはNGです。
鈴緒を少し手前に引くか、 下に引くようにして、 鈴の本体を揺らすイメージで鳴らします。 そうすると、澄んだきれいな音が出ます。
ステップ4:鳴らす回数は「1回」が基本
特に決まりはありませんが、 神様への合図ですので、 心を込めて一度鳴らせば十分です。 何度も鳴らす必要はありません。
ステップ5:鈴を鳴らした後に「二拝二拍手一拝」
鈴を鳴らし、心を整えたら、 神様へのご挨拶である「二拝二拍手一拝」を行います。
これってOK?神社の鈴に関するQ&A
多くの人が抱く、細かい疑問にお答えします。
- Q1. 鳴らす強さはどれくらい? A. 拝殿にいる神様に聞こえる程度で十分です。周りの人を驚かせるほど強く鳴らす必要はありません。心を込めて、澄んだ音を響かせることを意識しましょう。
- Q2. 鈴がない神社ではどうすればいい? A. 無理に音を立てる必要はありません。鈴がなくても、お賽銭を入れ、二拝二拍手一拝をすれば、気持ちは神様にちゃんと伝わります。
- Q3. 子供が鳴らしたがっても大丈夫? A. 大丈夫です。ぜひ、作法を教えながら一緒に鳴らしてあげてください。ただし、遊び半分で何度も鳴らしたり、鈴緒にぶら下がったりしないように、親が見守ってあげましょう。
まとめ
神社の鈴は、 単なる飾りではありません。
- 神様へのご挨拶
- 自分自身をお清めするもの
- 神様のお力を高めるもの
という、深い意味が込められています。
作法は、神様への「敬意の表れ」です。 正しい意味と作法を知ることで、 これからの神社巡りが、 もっと心に響く、素晴らしい体験になることを願っています。