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リストラと解雇の違いは?それぞれの種類は?弁護士に相談するには?

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コロナ禍の影響で経済も打撃を受けて、倒産する会社も増えていますよね。
また倒産とまではいかないけど、経営不振に陥り労働者の中には、リストラや解雇されるのではと落ち着かないまま仕事をしている人もいるのではないでしょうか。
その「リストラ」「解雇」と言えば、同じように会社を退職させられるイメージがあると思いますが、実はリストラと退職には違いがあるのです。
リストラと退職の違いやそれぞれの種類、リストラや解雇が不当な場合の対策、弁護士への相談はどうするかについて解説します。

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目次

リストラと解雇の違いは?

リストラ・・・本来の意味について広く言えば、組織や業務の再構築(出費の抑制)をすることで、従業員数の削減だけでなく増加も含みます。ただし実際のリストラでは、人員を増強する再構築はほとんど行われず、組織が縮小することで従業員数を解雇することが多いです。そのため、日本では人員咲く点、整理解雇と言われることが多いです。
解雇・・・使用者の一方的な労働契約の解除で、解雇する理由によって普通解雇、懲戒解雇、整理解雇があります。
このようにリストラは、本来従業員をやめさせるという意味ではないため、解雇とは違います。
ただ、結果として解雇と同じように従業員をやめさせることが多いので、同じ意味にとらえる人が多いということなのです。

リストラと解雇の種類は?

(リストラの種類)
人員を削減(整理解雇)する方向で考えるリストラには、つぎのものがあります。
・退職勧奨・・・直接的な解雇ではなく、給料減額、ボーナスカット、早期退職者の退職金増額など間接的に自主退職を促すこと。
・配置転換・・・従業員に不利と思われる部署や場所への配置転換など。
・降格・・・妥当な理由もなく降格して、精神的なダメージを与え自主退職へつなげます。
・転籍・・・親会社から子会社、グループ関連会社などへ完全に籍を移します。親会社へ戻ることはほとんどありません。
(解雇の種類)
・普通解雇・・・会社の就業規則の解雇の理由(健康状態が悪く業務に耐えられない、勤務成績が悪い、能力不足、精神または身体の障害で業務に耐えられないなど)に該当した場合で、従業員側に問題がある解雇です。
・整理解雇・・・経営不振や経営合理化による解雇です。日本でのリストラは一般的にこれに当たります。会社側の都合で解雇するので簡単には行えず、法律の制限を受けます。
・懲戒解雇・・・犯罪行為、背信行為、契約違反、信用失墜行為などが理由であり、懲罰的な解雇です。解雇のなかでは、一番重い解雇です。

リストラや解雇が不当な場合、拒否できるの?

原則的に、整理解雇でリストラする場合は次の要件が必要です。
これらの要件を満たさない場合は、「不当解雇」として解雇が認められない場合があります。
①人員削減が必要か・・・従業員の生活の糧を奪うので、相応の理由が必要です。明確な基準はありませんが、例としてはリストラしないと会社が倒産する、リストラにより経営を立て直すことができるなどがあります。
②解雇回避努力を行ったか・・・単に従業員を削減するという前に、会社としてどのような回避努力をしたか求められます。例としては、新規採用をしない、役員報酬を削減する、残業時間を減らす、退職金を増額して早期退職者を募るなどがあります。
③被解雇者選定に合理性があるか・・・なぜこの従業員を選定したのか、客観的な理由が必要です。
例としては、勤務成績、年齢、過去の懲罰、家族構成、扶養家族の有無、雇用形態があります。
④手続きに妥当性があるか・・・突然解雇を言い渡された、なんの相談も説明も無い、従業員と協議を尽くしていないなど、手続きをきちんと行わない場合は不当解雇の恐れがあります。
これらの4つの要件を満たし、総合的に判断して解雇が有効・無効の判断がなされます。
そのため、会社からリストラを打診された場合、または突然宣告されて納得がいかない場合は「拒否」することができます。
そのときの相談先としては、会社内の相談窓口、労働組合、労働基準監督署、弁護士などがあります。
ただし、会社の相談窓口は人事部や総務部などの場合が多く、どちらかというとリストラする側であり、労働組合や労働基準監督署は、相談を受け付けてくれることはありますが、会社に金銭的な要求するなど全ての問題を解決するわけではありません。
きちんと解雇に対する法的な解決を目指すのなら、労働法令などの知識があり個別な対応をしてくれる弁護士に相談することをおすすめします。

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リストラ解雇で弁護士に相談するには?

リストラに納得がいかず、拒否する場合について解説します。
まずは下記の書類を会社に請求します。
・解雇理由証明書…使用期間、業務の種類、地位、賃金、解雇の理由のうち、従業員が請求した事項が記入されています。この証明書は労働基準法第22条1項で定められ、従業員から請求があったら使用者は必ず交付しなければなりません。これは退職が解雇の場合、退職日前でも請求できます。
・解雇予告通知書・・・解雇予告を受けている場合は解雇予告通知書の交付を請求でき、使用者は必ず交付しなければなりません。30日以上前に予告されているか、または解雇予告手当(30日分以上の平均賃金)の支払いがあるかを確認してください。
これらの書類は、会社がリストラの要件を満たしているか判断するときに使用します。
リストラを拒否する場合は、会社が不当解雇をしたということで撤回を求めるものなので、会社から「退職届」の提出を求められても応じないようにしてください。
また、撤回を求めたからといって、会社が解雇を撤回するとは限りません。
結果的に退職することになっても、弁護士に相談・依頼して会社との交渉や訴訟の対応をしてもらい、和解金や退職金の上乗せなどの金銭的解決を目指す方法もあります。

弁護士に依頼する流れは?

弁護士へ依頼する一般的な流れは次のようになります。
①弁護士の選定・・・インターネット、法テラス、弁護士会の法律相談窓口、弁護士会の会員から選ぶ方法があります。また、労働問題が得意、料金が明確、話しやすいタイプの弁護士を選定しましょう。
②相談する・・・相談内容や費用について確認します。弁護士により費用が異なるので、見積もりをしてもらいます。できれば、数人の弁護士と相談して、比較した方が良いです。
③契約をする・・・気に入った弁護士と委任契約書を結びます。委任する範囲と料金をしっかり確認してください。
④着手金を払う・・・一般的に着手前に相談料がかかりますが、最初の1回は無料サービスの弁護士もいます。そして着手料を払います。
⑤交渉・訴訟・・・弁護士が会社側との窓口になり、会社との交渉に入ります。交渉結果について了解するか、さらに会社を相手に訴訟を行うか弁護士と相談します。訴訟する場合は、裁判になることが多いので時間がかかりますが、今回のリストラについての判決がでます。
⑥料金支払い・・・交渉結果や訴訟結果に関わらず、報奨金・実費・日当などを委任契約書に基づいて支払います。
基本の話ですが、弁護士を依頼したからといって、交渉や訴訟に勝てるわけではありません。
リストラに対する会社の対応など、弁護士に十分相談して交渉をすすめることをおすすめします。

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