ビジネスの世界で初対面の人同士が顔を合わせるときには、現在でも多く使われているコミュニケーションツールの1つに「名刺交換」があります。
名刺は、一般的に会社名・所属部署・氏名・電話番号・メールアドレスなどのほか、本人の顔写真や似顔絵を記載しているものもあり、一種の身分証明書的なものとして相手の情報を確認することができます。ビジネス上のお付き合いをする上で、大変便利なアイテムなのです。
しかし、名刺交換の仕方をいい加減にすると、相手に悪い印象を与えてしまいます。
しっかり、マナーを守って相手に良い印象を与える信頼関係を築きましょう。
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名刺の扱い方で注意することは?
名刺は、自分の情報や連絡先を伝えるものとして、ビジネスにはかかせないアイテムなので、大事に扱いましょう。
・交換する際にもたもたしてはいけません。すぐに取り出す事のできる場所に入れておきます。
・名刺は、文字の書かれていない端の部分を両手で持ち、文字が見やすいようにします。
・折り曲がっているものや汚れた名刺は、相手に失礼なので使ってはいけません。常に綺麗なものを使用してください。
・名刺が切れないように常にチェックをして、余裕のある枚数を用意しておきます。
・名刺入れは、名刺交換をするときに必要なアイテムです。名刺入れがない場合は、同僚から借りるか、100均、文具店などで購入しましょう。間に合わないときは、交換時に「あいにく、名刺入れを持ち合わせておりません」と慌てることなく冷静な態度で一言伝え、会話に入ります。財布や定期券入れから出し入れすることは、失礼にあたるので避けましょう。
名刺を渡す時に、気を付けることは何?
名刺を渡すときには、次のことに気を付けるようにします。
・椅子に座ったまま名刺交換をしてはいけません。座っていたときは立ち上がります。基本は絶っている状態で行うことです。
・机越しの交換は避け、机の横に移動して行います。会議室が狭いなどスペースがないときは、
「机の上で申し訳ありません」などと一言断るようにします。
・書いてある文字が読みやすいように名刺の向きを変え、名刺入れの上に載せて差し出します。
・名刺を渡すタイミングが同時になってしまったときは、右手のほうで自分の名刺を渡して、左手のほうで相手の名刺を受け取るようにします。
・名刺を渡すときに「〇〇会社の○○と申します。どうぞ、よろしくお願いします。」と名乗った上で軽くお辞儀をします。基本の挨拶として覚えておきましょう。
名刺交換の順番は?複数の場合はどちらが先?
名刺交換には、相手が1人のときもあれば、複数の人と行うことがあります。それぞれ交換する順番は決まっているので、マナーどおり渡しましょう。
・相手と自分が1対1・・・発注者と受注者のうち受注者側、役職上の下の地位のように立場が下、または会社などに訪問した側から名刺を先に渡します。相手の名刺は右手をそっと添えるようにして、持っている名刺入れの上に載せて受け取ります。このように受け取ると、丁寧に扱っている印象を与えます。その際、名刺入れの向きは輪(接続)になっている方を相手に向けて、開く方を自分に向けてください。
・相手と自分が複数:1・・・相手が複数人いるときは、その中で一番上司の人から名刺交換をします。誰が上司なのかわからないときもあると思います。そのときは、相手の動きを見てください。相手の方も上司が順番で渡そうとするので、その動きを見定めその人から名刺を渡すと良いでしょう。
・相手と自分達がお互いに複数・・・それぞれ上司同士から交換をするのが順番です。名刺の複数持ち方ですが、始めは相手の人数分を名刺入れの間に挟んでおいて、渡す前にその中から一枚ずつ名刺の下に移動させ、その名刺を相手に渡します。相手から貰う名刺は、名刺入れの上で丁重に受け取ります。この流れをしっかり身に着けましょう。
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名刺を受け取り方は?受け取った後はどうするの?
・相手が一人の場合・・・自分の左横に名刺入れを置いて、その上に相手の名刺を載せて名前などが見えるようにしておきます。
・相手が複数の場合・・・相手の一番上司の名刺だけを名刺入れの上に載せ、他の人のものは着席している順番に並べると良いです。そうすると、話す相手と名前が一致するので、名前を間違えるという失礼な行為を防ぐことができます。
・しまうタイミング・・・商談などこれから話し合いが行われる場合は、すぐにしまわないようにして、机に並べるようにします。話をするとき、名前がわからなくなることや、忘れることを防ぐためです。名前を間違ったりすると、相手は不信感をいだきます。しまうタイミングは、打ち合わせが終了してから、相手が名刺をしまうときに合わせると良いです。また、相手よりも先に名刺をしまうのは避けるようにしてください。相手にさっさと切り上げて帰りたいという風に、思われることもあるからです。しまう時に「お名刺頂戴いたします」と一言添えると、さらに丁寧な印象を与えます。
英語圏で名刺を渡す場合は?
海外の英語圏や海外の人と名刺交換をする場合、次のことを参考にしてください。
・名刺交換の前に握手をする・・・海外では名刺交換よりも、先に握手をするのが一般的です。挨拶する際には、しっかり相手の目を見つめて微笑みながら「How do you do?」(はじめまして)や 「Nice to meet you.」 (あなたに会えてうれしい)と言いながら握手しましょう。
・名刺の価値観の違い・・・日本と海外では名刺に対する考え方が違い、日本ほど細かいマナーを重要視していません。どちらかというと、海外では名刺は連絡先の手段としてのカードと考えており、身分証明的なものとは考えていないことが多いです。
・名刺交換をする場合・・・名刺交換をする場合は、自分から相手に依頼すると良いです。依頼する例文には、Could we exchange business cards?(名刺を交換していただけますか?)、Could I have your business card? (名刺を頂戴出来ますか?)などがあります。
名刺交換の後のお礼メールの仕方は?
名刺交換は、ビジネス上の人脈を広げる方法として有効な手段のひとつです。
当然名刺交換のときに好印象を与えることで、今後の商談がスムーズに進む可能性もあります。
また名刺交換のお礼メールを送ることは、さらに印象アップを図る有効的な方法です。
メールを送るときは、なるべく早く、当日中に送るのがBESTです。
お礼メールの例文をご紹介しますので、参考にしてくださいね。
件名:商談のお礼
挨拶文:〇〇会社 〇〇様
本日名刺交換をさせていただきました 〇〇会社〇〇部 ○○でございます。
本文:本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただき、厚くお礼申し上げます。
説明させていただきました内容について、ご不明な点やご要望がございましたら、ぜひご意見をお聞かせください。すぐに対応策を検討し、ご連絡をさせていただきます。
また、ご連絡の際はメールでも携帯でも、ご都合の良い方にお気軽にご連絡いただければ幸いです。今後とも、よろしくお願いいたします