一般的に自動車や不動産など高額な金額取引をする際には、契約書への押印と印鑑証明書の添付が要求されます。
そのため、印鑑登録をしていない人は、あらかじめ印鑑登録が必要となります。
その印鑑証明とはどういうものなのか、どんな時に使うのか、また印鑑登録や受け取り方についてまとめましたのでご紹介します。
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印鑑証明とは?どんな時に必要なの?
印鑑証明とは、役所に登録した実印の印影が表示された証明書を発行することで、実印が本物であることを証明することをいいます。なお実印とは、役所に登録した印鑑のことです。
この印鑑登録証明書には、印影の他に住所・生年月日・性別・住所が記載されているので、重要な契約などを結ぶときに本人が押した実印と、印鑑登録証明書の印影などを比較することで、本人が間違いなく実印を押したと証明されます。
契約などで印鑑登録証明書が必要な場合は、主に次のものがあります。
・自動車を購入、売買するとき
・保険金の受け取りや放棄するとき
・不動産の購入や売却をするとき
・抵当権を設定するとき
・住宅ローンなどを組むとき
・アパートやマンションの賃貸契約をするとき
・遺産相続をするとき
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印鑑登録証の有効期限は?
また、使用する印鑑登録証明書の有効期限ですが、基本的に有効期限が設定されてはいません。あくまで一般的に売買契約などで、有効期限が3か月または6ヶ月以内というのは、提出先が決めているだけに過ぎません。
しかし、契約等をスムーズに進めるには、期限を守る方が良いでしょう。
また、証明書自体は、印鑑が変更になったとか、転居して登録内容が変更した、婚姻により氏名が変わったなど登録済みの印鑑と違いが生じた場合は、元の印鑑登録証明書は無効になります。
印鑑登録をするには、何が必要なの?
印鑑登録は、住民登録をしている市町村に申請をします。ただし、15歳未満の方や意思能力を有しない方は登録できません。
成年被後見人の方は、法定代理人が同行しており、かつ成年被後見人本人が申請を行う場合は、本人の意思を確認することで登録が可能です。
登録申請書の他に登録に必要なものは、次のとおりです。
本人申請
本人が登録印鑑と本人確認書類を持参の場合は、市町村によっては即日登録が完了します。
・登録する印鑑・・・ゴム印、印材の変化しやすいもの、職業など他の事項を組み合わせで表しているもの、一辺の長さが25mmの正方形に収まらないもの、一辺の長さが8mmの正方形に収まるもの、縁のないもの、印影の照合が困難なものなどは、登録できません。各市町村で確認することをおすすめします。
・本人確認書類1点・・・個人番号カード、運転免許証、パスポート、身体障害者手帳、運転経歴証明書、顔写真付き住民基本台帳カードなど、顔写真を貼付した身分証明書等。詳細は各市町村で確認することをおすすめします。
・上記の本人確認書類が無い場合は、健康保険証、介護保険証、後期高齢者医療被保険者証、住民基本台帳カード(写真なし)、年金手帳・証書など2点。詳細は各市町村で確認することをおすすめします。
代理人申請
本人ではなく代理人による申請の場合、登録が完了するまでに3~7日程度かかります。
・登録する印鑑
・委任状・・・本人が自署・押印したもの
・代理人の本人確認書類
代理人申請の場合は、窓口へは2回行くことになります。
第1回申請後に、市町村から本人へ印鑑登録の意思確認のために照会・回答書が郵送されるので、本人が自署・押印した回答書を窓口へ提出します。これで手続きは完了です。
登録手続きが完了すると印鑑登録証(カード)が交付されます。
印鑑証明書交付のときに印鑑登録証があると、
法人の印鑑登録をするときは、市町村などではなく、印鑑届書を法務局に提出しなければなりません。これは、商業登記法第20条において登記の申請書に押印すべき者(会社は代表取締役など、他の法人なら理事長など)は、あらかじめその印鑑を登記所(法務局)に提出しなければならないとされているからです。
印鑑証明の受け取り方は?
印鑑登録証は、主に次の場所で受け取ることができます。
①各市町村窓口・・・各市町村窓口や支所・出張所、証明サービス施設など、印鑑登録証明書の交付の取扱いをしている公的施設で受け取ることができます。
印鑑登録証明請求書の他に交付時に必要なものは、印鑑登録証です。登録している印鑑は必要ありません。また代理人が請求する場合も、本人の印鑑登録証が必要ですが、実印、委任状は必要ありません。印鑑登録証明書の手数料は1通350円です。
②証明書自動交付機・・・証明書自動交付機での取扱いを行っている市町村で利用することができます。利用するには事前に本人による利用登録申請が必要で、各市町村窓口施設で本人が確認できる書類(運転免許証、パスポートなど)と印鑑登録証を持参して利用登録申請を行う必要があります。自動交付機を利用するときは、利用登録申請時に登録した「暗証番号」と印鑑登録証が必要です。利用料金は1通につき200円~350円です。
ただし、コンビニ交付サービスが行われるようになったことで、自動交付機を廃止する市町村も増えているようです。
③コンビニ交付サービス・・・セイコーマート、ローソン、セブンイレブン、ファミリーマート、イオンなどの全国各地のコンビニ(利用できないコンビニもあります)で、マイナンバーカードまたは住民基本台帳カード(新規発行は終了しています)で印鑑証明書を取得できるサービスです。
印鑑証明、コンビニで受け取るには?
コンビニ交付サービスに対応している市町村であれば、住んでいる市町村に関わらず、全国どこでもコンビニ店内に設置されているキオスク端末により証明書を取得できます。対応しているコンビニを知りたい場合は、利用する市町村のホームページで確認してくださいね。
利用する前に各市町村で利用登録申請が必要です。暗証番号も設定するので、しっかり覚えておきましょう。
交付の際にコンビニで必要なものは、マイナンバーカード、または住民基本台帳カードですが、住民基本台帳カードは将来的に利用できないと思われるので、マイナンバーカードを作成したほうがよいと思います。
証明書の交付を受ける操作は店舗により異なることがあるので、画面に表示される操作方法に基づき行ってください。利用料金は各市町村ごとに決められた料金(例えば1通350円)になります。
印鑑証明などの取扱いについては、各市町村によって規定が異なることがあるので、詳細についてはそれぞれの市町村の窓口やホームページで確認、または問い合わせることをおすすめします。
■印鑑の種類は?大きさの規定や基準はある?おすすめの大きさは?