浄土真宗の寺院や門徒にとって最も大切な法要である「報恩講」をご存知でしょうか?
代替わりしたらお寺から「報恩講」の案内を受け取って、戸惑った経験のある方もいるかもしれません。
報恩講とはどんな行事なのか、どんなマナーがあるのか、などをここで押さえておきましょう。
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報恩講とは?ほんこさんって呼ばれている??
報恩講とは、仏教の各派において寺院や門信徒によって宗祖や派祖の恩徳に報いるために営まれる法要のことを言います。
浄土真宗であれば、開祖である親鸞聖人の命日(11月28日)、または秋~冬にかけて行われます。
真宗大谷派は11月21日~28日に、
浄土真宗本願寺派西本願寺では1月9日~16日に営まれています。
報恩講は、長ければ1週間ほど続くこともあってか、寺院での法要という寺院や門徒にとっての行事というだけでなく、その地域全体のお祭りような雰囲気もあります。
そのせいか、親しみをもって地域によってさまざまな呼び方があるようです。
一例を挙げると、
「報恩講さま」
「ほんこさま」
「お取越(とりこし)」
「お仏事(ぶつじ)」
「お七夜(しちや)」
「お引上(ひきあげ)」などがあります。
どの呼び方にも、敬称が付いていることからも、いかに地域で親しまれてきたかが伺えますね。
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報恩講に持参するお包み、封筒の表書きは?
始めて報恩講へ参る場合、お包みはどうしたら良いのか困る人も多いと思います。
聖人の恩徳に報いるということであれば、祝儀袋なのか、
聖人の命日ということであれば、不祝儀袋なのか、
というところから迷ってしまいますね。
結論から言えば、仏教では祝儀・不祝儀という考えはないので、どちらでも構わないようです。
ですが、一般的慣習では、お念仏に出あえたことを慶ぶという意味で祝儀袋を用いるようです。
そして、封筒の表書きには、報恩講という行事への懇念を表す「報恩講志」や「ご仏前」、「お供え」、
広く本尊へお供えという意味で「お布施」としても良いでしょう。
報恩講のお布施の相場
お布施というと気になるのがその金額ですよね。
やはり、相場程度はお包みしたいと思うものです。
ですが、親鸞聖人の教えからいうと、お布施の金額に決まりも相場もありません。
また、一般的にどれくらい渡しているのか、というのも、地域性やお寺との関係性によってもそれぞれ渡す金額が異なってくるので一概にはなかなか言えません。
関東辺りでは、5000円が一番多いと言いますが、3000円や1万円という方もいるようです。
一方北海道では、1000円という地域もあるようです。
報恩講に参加する場合は、檀家さんや近所の方に聞いてみたほうが一番良いかもしれませんね。