気温が高くなり、暑い季節がやってくると汗が気になりますね。
特に人目に付きやすい顔汗が噴き出していると、格好の良いものではないですし
せっかく上手く決まったメイクも崩れてしまいますよね。
そんな気になる顔汗を抑えて、涼しげに過ごす方法をご紹介します。
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噴き出る顔汗を抑える方法は?
顔から汗が出て止まらなくて困った経験をお持ちの方は多いと思います。
その顔から出る顔汗を抑える方法をご紹介します。
冷やすことで汗を抑える方法
汗が出るメカニズムは、体が熱くなったときに熱を外に逃がして体温を下げるためです。
体が熱い時は体中に張り巡らされている血管の中を通る血液も熱くなっているので
それを冷やすと熱は逃げていきます。
顔の汗が酷い時には、首の後ろや耳の下に太い血管が通っているので、
その部分を冷たいペットボトルや濡れたタオルなどで冷やすと汗を抑える効果があります。
これは、病気で高熱を出した時や、熱中症の時も熱を下げる有効な方法なので
覚えておくといいですね。
制汗剤を使う
制汗剤というと、ワキの下や身体に使うもののイメージが強いですが、
顔汗の場合は必ず、顔に使える顔用のものを使用しましょう。
身体用のものは顔には刺激が強く、肌トラブルを起こしてしまうので注意が必要です。
制汗剤の中には、毛穴を引き締める効果のある「収れん剤」が入っているので
汗を抑える効果があるのですが、これが入った化粧水なども市販されていますね。
メイクの上からでも顔にスプレー出来るものもあるので、シュッとスプレーして
扇子やうちわなどで風を送ると顔の表面の温度が下がり汗が収まります。
リラックスして汗を抑える
汗は暑い時にだけでなく、緊張した時に出る場合もあります。
極度の緊張や興奮した時に、汗を出す交感神経をその緊張が刺激することで汗が出ます。
このような場合はリラックスして気持ちを落ち着けることで、自然に汗は引いていきます。
この時に、「恥ずかしいから何とかして早く汗を止めたい」と思えば思うほどひどくなるので
気持ちを落ち着け、深く深呼吸してみましょう。
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顔汗を抑える薬はある?
顔汗が酷いと、見た目も良くないしせっかくのメイクも崩れてしまうのですが
人が掻く汗の量は個人差があり、その汗もある部分だけ特に多くなるということもあります。
これを「局所多汗症」と言い、顔汗が酷い場合は「顔面多汗症」と言います。
顔面多汗症の治療は薬物を使った治療をされることもあります。
ボツリヌス注射による治療
ボツリヌス菌は食中毒の原因菌なので、素人には少し怖い気もするかもしれませんが、
ボツリヌス菌が作り出す「A型ボツリヌス毒素」を使った注射をすることで汗を抑えることが出来ます。
汗が出るとき、交感神経の末端から出たアセチルコリンという物質が汗腺を刺激すると
汗がたくさん出るのですが、ボツリヌス注射を打つことで、
このアセチルコリンの分泌を抑えることが出来るのです。
一度注射をすると、その効果は半年ほど続くので夏の始まり頃に注射を打てば
夏の間困ることはないということになります。
しかし、この注射は保険が適用されないので費用が高額になります。
ボツリヌス注射は比較的狭い範囲、例えば手のひらや、ワキ、足の裏などの多汗症の治療に
使われることが多く、顔面多汗症の場合は額に注射を打つようです。
しかし、ボツリヌス注射を行っている病院でも顔面多汗症には対応していない所もあるので
事前に問い合わせてみる方がいいでしょう。
神経遮断薬による治療
先ほど述べた汗を出す元になる神経物質のアセチルコリンが
大量に放出されないように防ぐ飲み薬もあります。
多汗症の治療に認可が下りているものは「プロパンテリン(プロバンサリン)」という薬で
これは顔面多汗症の治療にも使うことが出来ます。
しかしこの薬は全身に作用するので、汗腺以外にもアセチルコリンが関係する神経に
支配されている部分の働きまで抑えてしまうために、
目がかすんだり、喉が渇いたり、便秘がちになったり、尿の出が悪くなるなどの
副作用もあるので注意が必要です。
薬による治療はボツリヌス注射も、神経遮断薬も手軽に出来るものではなさそうですね…
顔汗を抑える漢方は?
では同じ薬でも漢方ではどうでしょうか?
多汗症の治療には漢方薬も効き目があると言われています。
首から上の顔などの汗が酷い方へは、「柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)」が
処方される事が多いようです。
この他に、顔から汗が大量に出るのはストレスが原因になることも多いので、
気持ちを落ち着かせるために「精神安定剤」が処方される場合もあるようです。
薬の処方の仕方は人によって様々なので、病院を受診して医師によく相談して決めるのがいいでしょう。
顔汗を抑えるツボは?
顔汗を抑える方法の一つに、ツボを押すというのがあります。
汗を抑えるツボを刺激する3つの方法をご紹介します。
1. 手をグーに握った時に、小指の付け根になる部分を反対の手の親指の腹で押さえる。
2. 手を開いた状態で先ほどと同じ小指の付け根を親指で押さえる。
3. 手のひらを上にして小指側、手首から指一本分下にずれた部分を押さえる。
どれも手のツボなので、人に気付かれることなくコッソリ対処することが出来ます。
とても便利なので、覚えておいてくださいね。
京都で昔から活躍している舞妓さんたちが、あんなに厚みのある重い着物を重ねて着ているのに
暑い夏でも顔にあまり汗をかいていることがないのを不思議に思ったことはありませんか?
こってりと顔に塗ったおしろいも、崩れることなく保たれているのは本当に不思議ですよね。
実はこれには昔からの知恵があるのです。
これは、「半側発汗(皮膚圧反射)(圧発汗反射)」を利用した方法です。
人の体は、ある一部分を圧迫すると、その周りの汗が減ってその代わりに他の部分の汗が増える
という性質があり、これを利用しているのです。
胸から5センチほど上を強くひも等で縛ると縛っている間は顔の汗を抑えることが出来るのです。
舞妓さんの場合は、着物を着つける前にさらしで胸を強く締め付けているようです。
一般の方はさらしで締め付けるのは難しいので、腕組みをして脇を強く抑えると
その間は汗を抑えることが出来るので、これも覚えておくと使えそうですね。
暑い季節になるときになる顔汗を抑える方法についてご紹介しました。
その場面に応じた方法で上手く汗を抑えることが出来れば、とても便利ですね。
ぜひ、覚えておいてくださいね。