2月のカレンダーや手帳に書いてある「立春」という言葉。
真冬なのになぜ「春」って言うんだろうと疑問に思ったことありませんか?
そもそも、「立春」ってどういう意味があるんでしょうか?
今回は意外と知られていない立春について取り上げたいと思います。
スポンサーリンク
立春とは?いつ?意味は?
立春は、「大寒」や「夏至」などと同じく、中国の暦を元に作られた「二十四節季」の一つです。
2016年の立春は2月4日木曜日となっています。
立春には期間としての意味もあり、この日から次の節季である「雨水」の前日までの期間を立春とも呼びます。
2016年の雨水が2月19日なので、今年は2月4日から18日までが立春ということになりますね。
では、立春にはどんな意味があるかというと、時候的には「大寒から立春までが一年の中で最も寒い季節となっていて、立春を過ぎると少しずつ寒さが和らぎ春が近づいてくる」
とされています。
また、旧暦では冬から春に移り変わる立春は新年の始まりとされています。今でも年賀状に「迎春」と書いたりするのはその名残りなんですね。
スポンサーリンク
子供向けの立春の簡単な説明は?
さて、立春にはこのような意味があるのですが、もし「立春」って何?とお子様に聞かれた時に、こんな風に説明をしても、きっとぴんと来ないのではと思います。
そこで、子供の大好きな季節行事である「節分」と絡めて説明してあげてはいかがでしょうか。
□節分の意味や由来、食べ物(福茶・福豆・蕎麦・恵方巻き)とは?
節分は元々「季節の節目の日」ということで、
旧暦の「立春」「立夏」「立秋」「立寒」4つの節季の前日、つまり年に4回ありました。
その中でも一番重要な新年の始まりである立春の前日、つまり大晦日に当たる節分の日に、邪気を追い払ってよい運気を取り込もうと豆を巻く習慣が定着したのです。
ですので、
「立春は昔のカレンダーでお正月に当たる日で、節分が大晦日になるんだよ。節分に『鬼は外 福は内』って豆をまくのは、次の日から始まる新しい一年がいい年になりますように、と願いを込めているんだよ」
という風にお話してみてはどうでしょう。
成長に従ってもっと詳しい話をしてあげても良いですね!
立春大吉の意味や由来とは?
私たちの中で、立春よりも節分の方が季節行事として定着していますが、立春にも何か慣習的に行うことがあるのでしょうか?
禅寺の門前には立春の日に「立春大吉」と書かれたお札が張り出されます。
このお札には、新しく始まる1年に厄が来ないようにという厄除けの意味が込められています。
なぜ「立春大吉」という言葉を使うかというと、この4文字は全て左右対称で、表から見ても裏から見ても「立春大吉」と読むことができますよね。
鬼が、玄関に立春大吉のお札を貼ってある家に入ってから、ふと振り返った時に外から見たのと同じように立春大吉と書いてあるお札を目にし、(実際は裏から見ているのですが)
「まだ中に入っていなかった」と勘違いして、逆戻りして出て行くという言い伝えがあるのです。
お札自体は神社にお願いして郵送してもらうこともできますし、自分で書くこともできます。
自分で書く時は立春の日の0時から7時22分までに書くのが良いとされています。
また、立春大吉のお札は、立春の日(2016年は2月4日)に、玄関の右側に貼るのが一般的な決まりごとのようです。
鬼の目線にとまる位置、というのが大事なのかも知れませんね。
また、有名な伊勢の赤福では、立春に「立春大吉餅」という紅白のお餅を販売するそうです。
それぞれつつまれて黒大豆と大豆があんこで包まれている、とても縁起の良いお餅です。
また、都内でも「立春大福」を販売する和菓子屋さんがあるので、ぜひ探してみて下さいね!
こういう、昔から伝わってきた文化や季節行事の名残が、現代の何気ない習慣に残っているのってとても面白いですよね。
立春という日を、「1年の始まりのおめでたい日」として改めて見直してみるのもいいかも知れません。