時候の挨拶は、体感の季節感と暦の上での季節にズレを感じるせいか、使い方が難しく感じますよね。
ビジネスや目上の方へのお手紙やメールには、時候の挨拶を入れるものです。
この場合、使い方を間違えていると恥ずかしい思いをします。
今回は時候の挨拶の中から「余寒の候」を取り上げて解説していきます!
スポンサーリンク
「余寒の候」の時期はいつからいつまで?
では、「余寒の候」とはいつからいつまでを指すのでしょうか?
まず、「余寒」とは、立春後の寒さのことです。
ですから、「余寒の候」は立春が過ぎてから使われます。
2016年の立春は2月4日ですから、
2016年に時候の挨拶として「余寒の候」を用いるのは、2月5日からということになります。
次は、いつまでか、ということですが、
実はこちらにはっきりとした決まりはありません。
一般的には2月末頃までといったところでしょう。
ですが、暦では春だけれど体感は寒い!という場合には、3月初旬に使ってもおかしくはありません。
ただ、注意が必要なのは、自分の住む地域はまだ寒く感じても、送り先はすっかり春めいているという場合です。
時候の挨拶は、お手紙を受け取った側が違和感を感じないように使いたいですね。
スポンサーリンク
余寒の候の意味と読み方
2月の余寒の頃に使われる時候の挨拶である「余寒の候」は、「よかんのこう」と読みます。
では、「余寒の候」とはどういう意味なのでしょうか?
先でも紹介したり「余寒」とは立春後の寒さを指します。
二十四節気のひとつである「小寒」の初日を「寒の入り」といい、立春をもって寒が明けたと考えています。
“寒が明けても残る寒さ”ということで「余寒」というのです。
そして「候」というのは、もともと中国の昔の暦で1年の360日を、72等分した単位ですが、
現在では、季節や時期といった意味合いで使われています。
ですから、「余寒の候」とは“寒が明けた立春を過ぎても寒さが残る時季”という意味になりますね。
難しいと感じていた時候の挨拶も、意味を理解するとぐーんと身近で使いやすいですね!
余寒の候を使った例文
ここでは、「余寒の候」を使ったお手紙の例文を示しておきます。
“拝啓 余寒の候、ご家族の皆様におかれましてますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
先日はご丁寧な寒中見舞いのお葉書をいただきありがとうございます。
皆様のお元気な様子が伺え、安心いたしました。
おかげ様で私どももつつがなく過ごしております
まだまだ寒さ厳しき折、何卒お身体ご自愛ください。 敬具”
今回は、頂いた寒中見舞いへのお礼状を例に挙げてみました。
結びの文には最初の時候の挨拶に合わせることで、洗練された文章になります。
今回は「余寒の候」を使ったので、「まだまだ寒さ厳しき折、何卒お身体ご自愛ください。」にしました。
寒さがまだ続き、相手の体を気遣うといういった趣旨が馴染みがいいのではないでしょうか?