犬の肝臓病に注意しよう!病気の症状や原因、治療法を解説!

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犬は猫と同じく、人間のペットとして、また家族の一員として人気があります。
でも人間よりも寿命が短いため、どうしても何らかの原因で先に旅立ってしまいます。
病気になってしまうのは仕方がないけれど、もう少し犬の体調や様子に気付けばよかったと後悔しても遅いことがあります。
そこで今回は、犬の肝臓病について、また肝臓病の症状と原因、治療法にはどういうものがあるのかを解説します。

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肝臓の役割は?肝臓は沈黙の臓器?

肝臓とは?

肝臓は、犬も人間も同じように体内の内臓の中で、一番大きな臓器です。
その役割は、主に3つの働きがあります。
①タンパク質、糖質、脂質、ビタミンなどの合成・貯蔵・分解・・・肝臓で色々な成分に加工され、エネルギー源として血中に放出されます。
②有害物質の解毒・分解・・・体内のアンモニアや体外からの薬物・毒物、アルコールなどの有害物質を分解して排出します。
③消化に必要な胆汁の合成・分泌・・・脂肪の消化・吸収、コレステロールなど肝臓内の不要物を排出する胆汁が生成されます。

沈黙の臓器

一般的に肝臓は再生能力が高く、障害があっても自覚症状、または見た目の症状も出にくい臓器であり、症状がはっきり現れたときは既に病気が進行してしまっているため、「沈黙の臓器」と言われています。
そのため、犬が肝臓病になっても、症状に気が付かない場合が多いようです。

犬の肝臓病の症状と原因は?

慢性肝炎

肝細胞が様々な原因により炎症を起こし、次のような症状を現します。慢性肝炎が長期に渡り続くと肝硬変になる可能性が大きいです。

  • 初期症状・・・初期の頃は見た目の症状はありませんが、血液検査で肝数値が上昇するので、正常か異常かを知ることはできます。
  • 中期症状・・・元気や食欲が無くなり、嘔吐や下痢を繰り返すことがあります。
  • 末期症状・・・皮膚などが黄色くなるなど横断症状が現れる、腹水が溜まることがあります。
  • 原因・・・ウイルス(アデノウイルス1型)や細菌(プトスピラ)の感染や薬物、毒物を摂取することで、肝臓に炎症が起きます。
    また、交通事故や打撲によって腹部が損傷することなども、原因の一つになります。

急性肝炎

何らかの原因により急激に肝臓に炎症を起こしてしまい、肝炎の色々な症状を現します。

  • 症状・・・元気や食欲が無くなることや、嘔吐、下痢などの症状が急激に現れ、吐血や血便も伴います。
  • 原因・・・毒物や細菌感染、ウイルスなどにより、急激に肝臓に炎症が起きます。
    またキシリトールを摂取することで、急性肝炎を起こすこともあります。

肝硬変

肝硬変とは肝臓が硬くなる病気で、壊死してしまった肝細胞が線維に変わってしまうので、肝臓としての機能を果たすことができません。

  • 症状・・・食欲不振や元気がない、体重の減少などがありますが、肝硬変特有の症状ではなく、他の病気でも現れるものと同じです。進行した場合は、黄疸、腹部の痛み、腹水、異常行動などの症状がみられることがあります。症状がはっきり現れ始めたときは、既に肝硬変が進行していることが多いです。
  • 原因・・・慢性や急性肝炎にかかった後に、肝硬変になることが多いです。肝硬変になると、肝臓が柔軟性を失い、肝臓内の血液の循環や物質の流れが悪くなり、肝機能が大幅に低下してしまいます。

胆嚢粘液嚢腫

肝臓から分泌された胆汁が、胆嚢に溜まり炎症を起こすことで、ムチンというドロドロの粘液を過剰分泌して固まり胆管を塞いでしまいます。

  • 症状・・・食欲不振、嘔吐、下痢があります。中高齢の犬が発症することが多いようが、放置していると胆嚢が破裂することもあるので、命に係わります。
  • 原因・・・ムチンが何らかの原因によって過剰分泌して固まることで、胆嚢の動きを悪くしてしまいます。

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肝臓病の治療法は?

犬の肝臓病は、長期間にわたり偏った食事をさせていたとか、散歩などの運動量が少ないことも肝臓病を発症する要因になります。

慢性肝炎:治療方法は?

  • 食事管理・・・栄養のバランスを考えた食事療法食を食べさせます。食欲が落ちているときは、少量を数回に分けて食べさせるようにします。
  • ホームケア・・・動物病院で診察を受け、病院から処方された薬や、肝臓の働きを良くするサプリメントを飲ませます。

急性肝炎:治療方法は?

  • 動物病院で治療を受ける・・・急に肝臓が悪くなり、肝臓病の症状が現れたときは、すぐに動物病院で診察を受けるようにしましょう。
    動物病院では、制吐剤、抗生物質の投与や点滴治療を受けることがあります。
  • ホームケア・・・症状が悪化な場合、動物病院に入院することもあります。自宅で様子を見るよりも動物病院で診察を受けるようにしてください。
    またホームケアの場合は、病院の指示に従い適切なケアを行いましょう。

肝硬変:治療方法は?

肝硬変になった場合は、既にかなりの肝臓の機能低下があるので重症です。
悪くなった肝臓は回復しないので、残っている肝細胞を線維に変わらないように守ることが治療の中心です。

  • 肝硬変を完治させる治療方法は、現在も確立されていません。
  • 薬物による治療・・・肝機能を改善させる効果のある薬、腹水を防ぐ利尿薬、鎮痛剤、食欲増進剤、利胆薬、制吐剤などを使用します。
  • 食事管理・・・低タンパク質の良い食事を行ない、肝臓に負担をかけないようにします。
  • 定期的な検診・・・犬の肝臓病が心配な方は、定期的に血液検査やエコー検査を行うことをおすすめします。

胆嚢粘液嚢種:治療方法は?

堪能粘液嚢種の場合、胆嚢炎や胆管閉塞などを併発していることが多いので、病症を特定するために血液検査などが必要です。

  • 食事管理・・・低脂肪食にして、強肝薬による治療を行います。
  • 手術・・・約1割が胆嚢破裂を起こすと言われているので、適切な時期に胆嚢摘出手術を行うことがすすめられています。ただし、安定した時期に手術を行うことが必要なので、進行状態によっては生命に悪影響を与えることがあります。

まとめ

犬の場合は、肝臓病の種類は違っても現れる症状がほぼ同じなので、どの病気なのか判断が難しいと言われています。犬の体調の変化に気付いたときは、動物病院で検査を受けて適切な治療を受けましょう。人と同じように定期的に検査を受けることが、愛するペットと長くお付き合いするために必要です。

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