桜を見る会とは?招待者や費用は?何が問題?ジャパンライフや前夜祭の疑惑?

※本サイトはアフィリエイト広告を使用しています。

桜

連日のように新聞やニュース番組、情報番組などで、「桜を見る会」を巡る問題が報道されています。
国や地方自治体などで税金を使ったイベントが数多くある中で、桜を見る会が槍玉に上がっているのは何故なのでしょうか。
桜を見る会の何が悪いのか、問題があるのかについて、偏った意見にならないように、わかりやすく解説いたします。

桜を見る会とはどんなイベント?

桜を見る会とは、内閣総理大臣が主催するイベント(花見)で、1952年から新宿御苑で行われています。
開催目的は、「各界から功績、功労のあった方々を招いて日頃の労苦を慰労するため」です。
いわゆる花見であり酒類やお菓子、食事などが提供されますが、招待客の参加費は無料です。
1952年~1998年までは不定期で7回行われ、1998年頃からは基本的に毎年行われています。

スポンサーリンク

桜を見る会の費用は、税金はいくらかかるの?

2019年では、招待者約15,000人、出席者は約18,000人で、参加費は無料で費用は税金から支出されます。
税金がいくらかかるかというと、予算は約1,800万円でしたが、実際にかかった費用は約5,500万円で予算額の約3倍です。
5年前の2014年は、招待者約13,000人、出席者約14,000人で、予算は同じ約1,800万円でかかった費用は約3,000万円です。
かかった費用額は予算額の約1.7倍でした。
2014年と2019年を単純比較すると出席者約1.3倍、予算は変わらないのに費用は約1.7倍から約3倍に増えています。
ただし、元々の予算の計上額が2014年頃から変わらず、実際にかかる費用が反映されていないという問題もあります。
一般的に予算は、実際にかかる費用に合わせて金額を調整して計上するものですが、これだけ費用がかかっているのに予算額はそのままというのは何故でしょうね。

招待者はどんな人?推薦枠はあるの?

どんな人を招待するかというと、功労・功績のあった方々を各府省庁からの意見を聞いて、内閣官房と内閣府が最終的に取りまとめます。
桜を見る会の開催要項によると招待範囲は、皇族、元皇族、各国大使、衆・参両院議長と副議長、最高裁判所長官、国務大臣、副大臣及び大臣政務官、国会議員、認証官、事務次官及び局長等の一部、都道府県知事及び議会議長等の一部、その他各界の代表者等となっています。
2019年の招待者約15,000人の内訳は各省庁推薦枠6,000人、自民党推薦枠9,000人でした。
各省庁が推薦するのは、各会功労者、各国大使、国会議員、勲章受章者などです。
自民党推薦枠をさらに分類すると、
 党関係者6,000人、
 首相推薦1,000人、
 特別招待・報道関係・公明党関係1,000人、
 副総理・官房長官・副官房長官等が1,000人となっています。
大西内閣審議官は、衆院内閣委員会で安倍首相推薦枠の1,000人の中には、昭恵夫人による推薦もあったと答弁しています。
(記事を書いている2019年12月14日時点)

功労・功績のあった人の基準は?

招待者は各会で功労・功績があった方々を招待する趣旨なので、功労・功績のない方を招待することはできません。
例えば招待者の対象とならない後援会関係者を政治家が招待することは供応接待であり、公職選挙法違反の「買収」になる恐れがあります。
また、税金でイベントを行っているので、対象とならない方に対して食事などを振る舞うことは、財政法に抵触する「目的外の支出」になるおそれもあると指摘されました。
また共産党から参議院予算委員会で、安倍首相の地元後援会の方々が多数招待されているが、どのような功労・功績が認められたのかと質問されたときに、大塚内閣府大臣官房長は、「招待者の推薦にかかる書類等は、保存期間1年未満の文書として廃棄した」と回答しました。
そのため、招待者一覧や名簿等が無く、どのような人が招待されているのかは確認できなくなりました。

スポンサーリンク

桜を見る会の問題は?何が悪いの

問題点として何が悪いのか整理してみましょう。野党やマスコミが問題としている点です。
①功労者ではなく、安倍首相の地元後援者を招待している・・・税金で行うイベントを私物化しているのではないかという疑問ですね。確かに「私人」である昭恵夫人が公的イベントの招待客を選ぶという行為は、私物化と言われても仕方がないでしょうね。ただし内閣府は、推薦はあったが誰が昭恵夫人に招待されたのかは判断できないと回答しています。
また地元後援者を多く招待していると言っても、誰が招待されているのかははっきりしません。
招待しても反安倍の方々は辞退することが多いので、最終的には安倍支持、自民党支持者が多くなるのは仕方ないかもれませんね。
ただ、どのような基準で招待したのかが、はっきりしないのは不適切です。
②招待者数と費用額の増加・・・毎年招待者数と費用額が増加している点を共産党議員が指摘し、国民の理解は得られないと批判しました。
人数が増えると費用も増えるのは当たり前なので、予算計上額を実情に合わせる必要はあります。
どの程度の人数で安倍首相の後援者が多いのかはわかりませんが、安倍首相の支持率が40%としたら、参加者の中で後援者が多くなるのは当たり前ですね。
ただ、毎年招待者数が増えている理由は、説明しなければなりませんね。
③招待者名簿の破棄・・・招待者名簿を共産党議員が質問を通知した請求日に「廃棄」されていたという事実があります。
内閣府の回答では、該当文書の保存期間は1年未満なので、遅滞なく廃棄したわけで、偶然シュレッダーで廃棄する予定が請求日と重なったという回答でした。
またバックアップの電子データはその時点で残っていたが、行政文書ではないという解釈で、原本の紙ベースや正規の電子データが破棄された時点で、存在しなくなったという菅官房長官が認識を示しました。
そのため招待者について、いわゆる功労などが無い地元の後援者を多数招待したなどの疑惑については、判明できない状態になっています。
文書破棄自体は、規定どおり廃棄されたということで問題はありませんが、他の省庁の文書保存期間がほとんど3年~10年なのに、招待者名簿のみが1年未満になっています。
名簿で誰が招待されていたのかなどがわかれば、公職選挙法違反、私物化などの疑惑について、疑惑のとおりか、問題がないのかが、はっきりしたかもしれません。
1年未満で破棄するという規定自体に問題があると思います。

ジャパンライフや反社会勢力との関係は?

過去の桜を見る会にマルチ商法で問題があったジャパンライフや反社会勢力組織などのメンバーが招待されていると立憲民主議員から指摘されました。
安倍首相はジャパンライフの会長を推薦したことは認めましたが、個人的な関係は一切ないと答え、国会から求められれば説明すると言っていましたが、野党が集中審議を請求しても与党は応じませんでした。
また菅官房長官は、招待客の中に反社会勢力メンバーが入っていたのは事実で、テロ対策が不十分だったと認めました。
また反社会勢力の定義が困難で、招待者への本人確認を行っていなかったため、第三者が紛れ込む可能性も明らかになりました。

スポンサーリンク

前夜祭についての疑惑

桜を見る会の前夜祭についても、疑惑があります。
安倍後援会主催の前夜祭の一人当たりの会費5,000円が非常に安く、本来は10,000円以上の高額なのを後援会が差額を支払ったのではないかという疑惑です。
もしそれが事実であれば差額分は「利益の供与」に当たり、公職選挙法違反に当たるというものです。
後援会主催なので、後援者を対象なのは全く問題ありません。この会費が妥当な額なのかが問題になります。
ホテル側が差額を値引きした場合は、政治団体に対する寄附行為となり、政治資金規正法に反し、さらに首相に利益があれば贈収賄が成立する可能性があるというものです。
野党やマスコミなどは、ホテルニューオータニでの立食パーティの基本料金は11,000円からなので、5,000円で済むプランはないという指摘をしています。
しかし、実際の前夜祭でどのような豪華な食事が出たかは野党などからの説明はありません。
どうも疑惑を際立させるためか、豪華な食事が出ているような印象操作があるように思えます。
安倍後援会とホテルと相談をして、料理の質を落として5,000円でホテルがOKするならどちらも問題は無いと思います。
参加者は800名とすると、前夜祭の費用は800×5,000=400万円になります。
ホテル側は800人分の料理を出して400万円手に入れば良いのであって、実際に参加する人が700人でも900人でも損はしません。
実際は出席しない人もいるので、参加者が700人とすると350万円になります。
そうすると差額の50万円は安倍後援会が支払うことになります。
参加者は自分の会費5,000円分払って飲み食いするだけで、料理の多少や人数が何人参加しようが関係ないのです。
予定より参加者が少なくて安倍後援会が差額を払おうが、参加者は元々差額を負担するわけではないので、後援会とは利害関係が生じません。
結果として、前夜祭の金額負担については問題がないと思います。
ただし、安倍後援会は潔白であれば、ホテルとどのような話し合いをしたか、どのような料理がでたのか、費用の差額を支払ったかなどをきっちりと説明する必要があります。

スポンサーリンク