季節を表す時候の挨拶には多くのものがありますが
「名月の候」についてはご存知でしょうか。
今回は名月の候の読み方や意味いつの時期に使うか?
例文などを解説します。
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名月の候の読み方と意味
「名月の候」の読み方は(メイゲツノコウ)です。
名月といえば、数多くの俳句で詠われていますが
そのなかでも
~ 名月や池をめぐりて夜もすがら 松尾芭蕉 ~
(中秋の名月の今夜、
月の映る池のほとりを歩きまわって、
一晩じゅう月見をする)
という有名な俳句があります。
秋は比較的空気の乾いた日が多いため、
大気が澄んでいるため美しい月を見ることができます。
中秋の名月(旧暦8月15日の月)の頃には、
満月もしくは満月に近い形の月を眺めることができます。
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名月の候の時期は?いつ?
「名月の候」という時候の挨拶が
何月を表している季語かといいますと、
9月と10月です。
いつ使われているかといいますと
月の美しい秋の時期に使われる
時候の挨拶です。
「仲秋の名月」と「中秋の名月」という
言葉があります。
この違いは、
「仲秋の名月」は旧暦8月の月のことで
十五夜の月に限定されず、
「中秋の名月」は秋の中日のことで、
旧暦8月15日の十五夜を指しています。
旧暦の中秋の名月8月15日と現在の中秋にはズレが生じます。
その為、この日にちは毎年変わっています。
ちなみに、
2015年の十五夜は9月27日となりますが、
10月となる年もあるのです。
十五夜以外にも十三夜(旧暦9月13日)があり、
この時の月見で大豆や栗を供えたことから
この夜の月を「豆名月」や「栗名月」と呼ぶそうです。
2015年の十三夜は10月25日だそうです。
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時候の挨拶「名月の候」の使い方を
例文でご紹介したいと思います。
文章は(頭語)から始まり(結語)で結びます。
時候の挨拶は、
手紙の前文で(頭語)に続く書き出しの言葉です。
また、よく知られている(頭語)で「前略」がありますが、
これは前文を略す、という意味ですので
前文である時候の挨拶を使ったときの頭語としては
使用しませんのでご注意ください。
◇拝啓 名月の候 皆様におかれましては
ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
◇拝啓 名月の候 そよぐ風も秋めいて参りましたが
お変わりなくお過ごしのことと存じます。
◇拝啓 名月の光とともに虫の音が涼やかに響く季節となりました。
お元気でお過ごしでしょうか。
◇拝啓 仲秋の名月が夜空に美しい季節となりました。
お元気でお過ごしのことと存じます。
文章の結びには、相手の体調や健康を気遣い、
様子を伺う言葉を使います。
今回は(頭語)が「拝啓」で始まりましたので
(結語)は「敬具」となります。
◇皆様にとって実り多き秋となりますよう、
お祈り申し上げます。敬具
◇秋冷深まる折、どうぞご自愛ください。敬具
◇時節柄、風邪など召しませぬようお気を付け下さい。敬具
秋の夜長、夜空に浮かぶ美しい月を眺めながら
「名月の候」を時候の挨拶に使った手紙など
書かれてみるのはいかがでしょうか。